『可燃物』は米澤穂信先生作の短編推理小説
主人公の葛警部が事件を解く本格推理小説。
米澤穂信先生はミステリとSFや歴史など、様々なジャンルと絡ませた作品が多いが、可燃物ではそのような要素が少なく、ミステリとしての純度が高い作品となっている。
この作品でおすすめなのが、「ねむけ」という短編。
あらすじ
強盗傷害事件が発生し、容疑が最も濃厚な男が深夜3時、交通事故を起こした。
現場の交差点には信号機があり、もし被疑者が信号を無視したのであれば逮捕できる。葛警部は事故の目撃者を探すよう、指揮下の刑事たちに名じる。そして、目撃情報が4件も集まった。
しかし、葛は深夜にも関わらず、証言がおおよそ一致することに対して疑問に感じ、容疑者を逮捕しないために推理を始める。
完全一致のパラドックスによる違和感から始まる推理が面白い!
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